フリービット、創業者CEOが辞任 取締役6人は報酬を50%〜5%返納

フリービット、創業者CEOが辞任 取締役6人は報酬を50%〜5%返納

フリービット(東証プライム、3843)は2026年10月6日、特別調査委員会の調査報告書を受け、創業者の石田宏樹氏(代表取締役CEO兼CTO)が代表取締役と取締役を辞任したと発表した。同日、取締役6人が役員報酬を3か月分返納することと、再発防止策も公表した。

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何が起きたか

同社が受領した特別調査委員会の調査報告書(2026年10月1日受領)は、職務発明に関する理解不足と、利益相反・公私混同に対する規範意識の弱さが本件を招いた最大の要因だと指摘した。創業社長への忖度により、牽制機能が十分に働かなかった点も挙げている。同社によると、代表取締役CEO兼CTOはこの指摘を受けて辞任を申し出、取締役会が受理した。10月6日付で柴田巧氏(取締役副社長)が代表取締役社長に就き、清水高氏(取締役副社長CFO)は取締役となった。

ポイント

  • 報酬返納の対象は取締役6人で、割合は清水高氏(取締役副社長CFO)が50%、柴田巧氏(取締役副社長)と和田育子氏(取締役CSO)が各10%、社外取締役の米谷信彦氏、竹田靑滋氏、土岐英秋氏が各5%(いずれも3か月分、役職は10月5日時点)。
  • 再発防止策は、職務発明規程の改訂、取締役の競業・利益相反取引に対する事前の取締役会承認、取締役会事務局の役割明確化と社外役員への説明の正確性確保、監査役会による経費・関連当事者取引の確認強化などである。
  • 社外取締役も返納の対象に含めており、割合は業務執行取締役より低く設定している。

実務への示唆

実務上のカギは、創業者への牽制を、人事(交代)と仕組み(取締役会運営)の両面で示すことである。

  1. 返納割合に役割の差を付ける。同社は50%から5%まで段階を設けた。例えば、業務執行の責任の重さと監督の責任の重さを分け、算定の考え方を併せて説明することが考えられる。
  2. 取締役会への情報の流れを再発防止策に含める。同社は事務局が社外役員に行う説明の「正確性と十分性」を挙げた。例えば、議案の事前説明の記録を残し、社外役員への情報提供の範囲を確認することが考えられる。
  3. 利益相反取引の承認対象を近親者・支配会社まで広げる。同社は役員のほか近親者や支配会社との取引にも事前承認を求める。例えば、創業者が支配する法人との取引を網羅的に把握する仕組みが考えられる。

出典

(ガバナンス・ダイジェスト編集部)

文:ガバナンス・ダイジェスト編集部

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