ガバナンス・ダイジェスト編集部– Author –
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週間解説
2026年の企業不祥事を読む──ニデック、KDDI子会社、エア・ウォーターの3事案に共通する「子会社」「業績圧力」「トップ」
2026年は、上場企業の不祥事が「件数は減っても、規模は大きくなる」年になっている。日本公認会計士協会の集計では、2026年3月期に会計不正を公表した上場会社は40社と前年から減ったが、東京商工リサーチの2026年上半期の集計では「粉飾」が前年同期の3倍に増えた。そして、特別注意銘柄に指定された会社が同時に2社存在する。ニデックとエア・ウォーターである。今週は、2026年に調査報告書が公表された主要な3事案を並べ、報告書が指摘した原因の共通点を整理する。個別の事案を追うだけでは見えにくい構造を、実務担当者が自社の点検に使える形にすることが狙いである。 -
週間解説
社外取締役の報酬は「2000万円」で高いのか──米英との比較で見える、役割と報酬設計の方向性
日本経済新聞は8月末、上場企業の社外取締役の報酬が過去最高の水準に達し、大手企業では1人あたり2,000万円に届く例が出ていると報じた。この「2,000万円」は上場企業全体の平均ではなく、時価総額や売上規模の大きい企業の上位層の水準である。社外取締役の人数が増え、指名・報酬委員会の運営や監督の負荷が高まる中で、報酬の水準と決め方が改めて問われている。今週この話題を取り上げるのは、報酬の額そのものよりも、その額が「何に対して支払われているか」の整理が、日本企業ではまだ十分でないと考えるからである。米国・英国の水準と構成を並べ、日本の社外取締役報酬がどこへ向かうのかを考える。本稿は役員報酬シリーズの第1回として、社外取締役を取り上げる。 -
CG改革・規制動向
東証「グロース市場の発展に向けた検討会」の論点と開催状況 第1回から随時更新
東証が2026年8月21日に始めた「グロース市場の発展に向けた検討会」は何を議論する会議か。上場維持基準(上場5年後に時価総額100億円)の先にあるグロース上場企業のあるべき姿、成長戦略の伝え方など第1回の論点を整理し、第2回以降の続報につなぐ。 -
不祥事・危機管理
会計不正の公表は40社に減少──それでも「大型化」が止まらない、JICPA動向調査2026年版を読む
日本公認会計士協会(JICPA)は7月16日、経営研究調査会研究資料第13号「上場会社等における会計不正の動向(2026年版)」を公表した。2026年3月期に会計不正を公表した上場会社等は40社と、増加が続いていた前年の50社から減少に転じた。 -
不祥事・危機管理
会計不正の「黄色信号」をどう掴むか──監査役協会が予兆把握の実務文書を公表
日本監査役協会の会計委員会は7月28日、「監査役等による会計不正への対応──予兆の早期把握と予防の徹底」を公表した。監査役等が不正の「予兆」を早期に掴むための着眼点と、予防のための体制整備を整理した実務文書である。 -
CG改革・規制動向
会社法改正、要綱案の取りまとめへ大詰め──指名委員会の決定を取締役会が覆せる案、事業報告と有報の一体化
法制審議会の会社法制部会は8月26日、第17回会議を開き、要綱案の取りまとめに向けた検討を進めた。指名委員会等設置会社の制度見直し、責任限定契約の対象拡大、事業報告等と有価証券報告書の一体的開示という、ガバナンス実務に直結する論点が並ぶ。 -
サステナビリティ・人的資本
「SSBJ基準に準拠」と書けるのはどんな場合か──基準委が一部準拠開示のハンドブックを更新
SSBJは、ハンドブック「SSBJ基準のすべての定めに準拠していない場合の開示」の更新版を公表した。「準拠」と表明できる条件、不適切とされる中間的な表現、許容される書き方を整理した実務文書であり、有報やサステナビリティ報告の記載ぶりに直結する。 -
株主対応・アクティビズム
企業は「短期偏重」を、投資家は「形式対応」を憂う──東証の2つのアンケートが映す対話の現在地
東証が公表した企業アンケート(682社)と機関投資家アンケート(43機関)を並べて読むと、企業は投資家に「もっと中長期を」、投資家は企業に「もっと実質を」と求めている。日本の建設的対話が抱える課題が鏡合わせの構図で浮かび上がる。 -
株主対応・アクティビズム
「最高値の買収提案を選ばなくてもよい」──経産省が買収行動指針の解釈・Q&Aを公表、4つの誤解を正す
経済産業省は7月30日、「企業買収における行動指針」の解釈を示す文書とQ&Aを公表した。最高価格の提案を必ず選ばなければならないわけではないことなど、指針を巡る誤解を正面から否定した。買収提案を受けた取締役会の対応に直結する内容である。 -
不祥事・危機管理
ニデック、岸田社長が辞任し戒田CTOが新社長に──「財務報告をめぐる言動」を理由に、指名委員会の審議を経て選定。30日に決算開示、10月末には確認書
特別注意銘柄に指定中のニデックは9月29日、岸田光哉社長の辞任と戒田理夫CTOの新社長就任を発表した。会社は指名委員会の審議と第三者アセスメントを経た選定手続を公表文で示している。30日の決算開示と10月末の内部管理体制確認書が次の焦点になる。
